日本語教師に必要なスキルシリーズ、今回は「貢献する力」です。
誰かが困っていたり助けを求めているとき、あなたは頭の中でどんな言葉を想像しますか?
「助けなきゃ!」と思う人もいれば、「誰かが助けてくれるかな」と思って傍観する人もいるかもしれません。
そこで、今回は日本語教師に必要な貢献する力と、その育て方をまとめました。
「貢献する力」とは?
定義
「貢献」を辞書で引いてみると「何かのために力をつくして寄与すること」とありました。日本語教師で言えば、「生徒のため」「学校のため」などが挙げられます。
さらに視野を広げてみると、「日本のため」「世界のため」という想いで働いている方もいるかもしれませんね。
「貢献する力」の具体例
では、貢献する力の具体的なシーンを見てみましょう。
近所の方々と町のリーダーが町の清掃について話し合っています。
町のリーダー
Aさん
Bさん
Cさん
3人のうち、一番貢献する力があるのはCさんです。
それぞれの気持ちをまとめると、こんな感じでしょうか。
- Aさん:自分はやりたくない
- Bさん:掃除は苦手だからやめる
- Cさん:とにかく自分がやろう!
3人とも色んな状況や感情がありますが、貢献する力がある人とは自分の時間や力を何かのために使うことができる人のこと。
Cさんには時間やスキルがなくても「自分がやる」という選択をしたのは、貢献する気持ちがあったからと言えますよね。
日本語教師における「貢献する力」
日本語教師が「貢献する力」を持つメリット
日本語教師が貢献する力を持つと、どのような効果があるでしょうか?
- 授業の工夫をし続けられる
- 困っている同僚をサポートできる
- 急な予定変更にも柔軟に対応できる
貢献する力がある教師は、「自分以外の人や物事に関心を持ちサポートできる人」です。
周りの人を見ていても、「このままで良いかな」といった現状維持の考え方や、「誰かがやってくれるだろう」という他人任せに考えがちな人もいるはず。
普段の自分の行動を振り返ってみても、思い当たる節がある人もいるかもしれません。
もちろん、いつでも世のため人のため!というのは難しいこと。
けれど「教師として、自分の貢献する力を磨きたい!」と思った方は、少し考え方を変えてみてはいかがでしょうか。
「貢献する力」を育てるポイント
日本語教師の「貢献する力」を育てるためには、以下の3つを意識してみることをおすすめします。
- 誰かのことを考える時間を増やす
- 他責ではなく「自分にできることは?」と考える
- 目の前の人を喜ばせてみよう!
それぞれ順に見ていきましょう。
1.誰かのことを考える時間を増やす
「自分は忙しい」「私だけどうして・・・」
このように、いつも頭の中の会話で一人称が多くなりがちな方は、積極的に他のことを考える癖をつけていきましょう。
「あの人も頑張っているな」「いつも彼にお世話になっているな」
少し視野を広げてみるだけで、自分以外に目を向けて貢献する気持ちが芽生えてくるはずです。
2.他責ではなく「自分にできることは?」と考える
「あの人がやればいいのに」「彼の態度が許せない!」
誰かのことを考えるといっても、他責の気持ちでは貢献する力は育ちません。何か行動するときこそ、「私にできることは?」と主体的になってみましょう。
そうすると、自然と他責の気持ちが消え、貢献へと変わっていきます。
3.目の前の人を喜ばせてみよう!
貢献する力がある人は、人を喜ばせるのが得意。
相手が楽しめるような会話や些細なプレゼント。アクシデントがあったときには、積極的にサポートをすることができます。
ただ、これから貢献する力を身に付けたい人も「楽しませなきゃ」「助けなきゃ」と思う必要はありません。
「相手が喜ぶようなことってなんだろう?」と考えてみることが、自然と貢献する行動に結びつくこともありますよ。
また「人のため」と思う行動でも、実は自分が満足したり感動させてもらえる経験をすることも。
まずは、気軽に家族や友人が喜ぶ姿を想像してみるのも良いですよね。