日本語教師に必要なスキルシリーズ、今回は「主体性」です。
「教師に主体性って必要あるの?」
「そもそも、主体性ってどんなもの?」
改めて考えてみると、自分の主体性について考える機会は少ないですよね。
主体性とは何か、主体性がある人についてまとめてみました!
「主体性」とは?
定義
主体性とは「自分の意志・判断で行動しようとする態度」を指します。
「主体的な学び」といった表現もありますよね。
よく「主体性」と「自主性」を同じように考えている人もいますが、自主性は「他からの干渉や保護を受けず、独立して事を行うこと」という意味です。
「自主的にリーダーを務める」など、すでにあるものに対してする行動に使われることが多く、主体性は決まったものがないところから行動を始めることを指すことが多いです。
「主体性がある人」とない人の違い
では、主体性がある人とない人の違いを見てみましょう。
教師
生徒A
生徒B
生徒C
3人の生徒のうち、最も主体性があるのはCさんです。
コメントを要約すると、こんな感じですね。
- Aさん:責任転嫁
- Bさん:周りに流されがち
- Cさん:主体的に考え、行動できている
それぞれの言葉の主語を見るとわかる通り、Aさん・Bさんが自分以外の誰か(先生・みんななど)を基準にしているのに対し、Cさんは「わたし」「自分」など、自分を基準に物事を決定していることがわかります。
日本語教師における「主体性」
日本語教師の「主体性」が必要な場面
日本語教師を目指すときから、主体性が必要な場面は多くあります。
- 日本語教師資格取得方法の決定
- 将来の就職先の決定
- 授業運営・他教師との連携
実は、日本語教師を目指しているときから主体性は問われています。
まず、日本語教師になるには「養成講座に通う」「試験を受ける」など、複数の方法がありますよね。
「日本語教師になりたい!」と思い始めたときから、「周りの友だちが独学で受かったから」「スクールに通うのを勧められて何となく」といった理由で自分の行動を決めてしまっていませんか?
資格の取り方も、資格取得までにかかる時間、向き不向き、自分のライフスタイルに合っているのか?など、自分で考えて決める方法はいくらでもあります。
また、先程の主体性の事例のように安易に就職先を決めてしまうのも危険。
将来、日本語教師になってからも「生徒のやる気がないから授業準備が億劫」「他の先生の目が気になって意見を言えない」など、主体性がない教師にならないよう、今からできることをしておくのも大切です。
「主体性」があるかチェックしてみよう!
自分には主体的かあるのかどうか、3つのポイントでチェックしてみましょう。
- 「自分はどうしたいか」を考えている
- 「責任」「他人の目」「問題」という言葉が苦手
- 「正解がある」という思い込み
「自分はどうしたいか」を考えている
主体性がある人は、いつも「自分はどうしたいか」を考えて行動しています。
もちろん、これは「自分勝手」「人の意見を聞かない」といったことではありません。
人の意見や周りとのコミュニケーションは取りながら、最終的には自分の意志に従うことができるのが、主体性のある人と言えるでしょう。
「責任」「他人の目」「問題」という言葉が苦手
「なかなか自分で決めることができない」という人の中には、自分の決定に不安を感じている人も多いです。
「自分に責任が取れるのかな」
「みんなに嫌われるかもしれない」
「違う問題が起きてしまうかも」
主体性のある人も、不安を抱えながらも自分に責任をもって行動しています。
あまり心配しすぎずに、小さな選択から自分で決めてみる練習をするのも良いかもしれません。
「正解がある」という思い込み
主体性が発揮できないときには、「正しい方を選ばなくてはならない」という思い込みがある可能性もあります。
「AかBか」「やるかやらないか」といった選択には、一見どちらかに正解があるようにも見えるでしょう。
しかし、どこにも正解はありませんし、たとえ難しい方を選んだとしても、そこから得られるものによって結果を大きく変えることもできます。
あまりプレッシャーを感じずに「自分が本当に選びたいのはどっちだろう?」「他に選択肢はないかな?」など、柔軟に考えていくことも大切ですね。