日本語教師としてはちょっと珍しい、異色な経歴を持つ日本語教師の笈川幸司さん。最近、雑誌やテレビ番組でも取り上げられ、ご存知の方も多いかもしれません。
そんな世界が尊敬する日本人100人にも選ばれた彼の評判や働き方についてまとめてみました!
「笈川幸司」ってどんな人?
これまでの経歴
簡単なプロフィールをご紹介します。
- 笈川 幸司(おいかわ こうじ、1970年4月20日 – )
- 日本語教育者。元議員秘書、元お笑い芸人。
- 中国を拠点に北京日本学研究センターで音声学を研究
31歳で中国を訪れた最初の目的は、遠距離恋愛をしていた中国人の女性と結婚するためだったそう。しかし、残念ながらその恋は実らず、中国で一人ぼっちになってしまった笈川さん。
それなのに、突然なぜ日本語教師になったのか。気になる経緯については、次の章をご覧ください。
世間の評判は?
笈川幸司に関する世間の評判をまとめてみました!
ツイッターで見る限りでは、特にテレビ番組で好印象を持たれた方が多かったようです。
私が会った時の笈川先生の印象はとても純粋で、優しい語り口の中に秘めた熱い思いがヒシヒシと伝わってくる、またお会いしたくなるそういう方だと思った。今後益々のご活躍を祈念する。笈川先生本当にお疲れ様です。どうぞご自愛下さい。#逆転人生 #笈川幸司 #日本語教師 pic.twitter.com/0pIQaBJXRf
— 木村 亮太 (@kimryo108) October 21, 2019
感動したのと日中関係のこれまでの印象がかなり変わった。
やっぱり人と人。
ゲストが #草彅剛 だった事にも意味があると感じる。穏やかで優しい佇まいは日本語教師の方とも似ていてスタジオの雰囲気がとても心地好かった😊
優しく強い想いは伝わるし繋がっていくんだと思う。#逆転人生 #笈川幸司— @たかぽん@📎 (@taka_24_pon) October 21, 2019
いやぁ〜泣いたわ。良い番組だった。ぜひ再放送を!!👍👍👍
しっかし、皆さん、日本語ペラッペラ!!こういった優秀な人達が架け橋になって、一日も早く両国の関係が戻ると良いな。🙇♂️🙇♀️#逆転人生 #NHK #笈川幸司 pic.twitter.com/OSQrAjyjWx
— tera-chan (@tera_HKmovie) October 21, 2019
自身の仕事に対する熱意と、人に対する優しさや温かさが世間の心を掴んでいるようですね。
笈川幸司に学ぶ仕事と夢
プロフィールを見て気になったのは、日本語教師になった理由や経緯でした。彼のこれまでの歩みや今後の夢について見てみましょう。
日本語教師になるまで
日本語教師になるまでの経歴も異色な笈川さん。遠距離恋愛の末、日本語教師の道を選んだ道のりは平坦ではなかったそうです。
笈川は国会議員秘書を経て、27歳で夢だった漫才師を目指す。だが厳しいお笑いの世界では芽が出ず、本人いわく「逃げるようにして」飛行機に乗った、そんな中での失恋だった。
それでも笈川は中国にとどまった。仕事の当てすらなかったが、翻訳の勉強をする時間を確保できそうだという理由で、朝から晩まで働く必要のない日本語教師をやろうと考え、人に紹介してもらってある大学で職を得た。だが実際に彼がやったのは、むしろ早朝から深夜まで全力を注ぎ込む日本語教師だった。
(Newsweekjapan より)
漫才師の夢に破れ、突然の失恋。仕事のあてもない中国で彼が見つけたのが「日本語教師」としての仕事だったようですね。生徒と2人で3~4時間ずっと話しながら歩いたといったエピソードなど、彼の熱血教師ぶりは中国でも有名です。
日本語教師としての姿勢
「日本でもまだその傾向があるが、中国では特に、教師が一方的に教えるスタイルが一般的だ。彼はそんな中国で、上から目線ではない授業をしてきた」(中略)
「教え方に独特なところがあり、また、学習者に寄り添って授業を作っているのが分かる。学生が100人いても全員の名前を覚えて呼ぶという姿勢で授業を進めているのは素晴らしい。教科書を教えるのではなく教科書で教えるべきだ――これは以前から言われているが、まだ浸透していない。
(Newsweekjapan より)
生徒にとって、そもそも教師は立場が上の存在。しかし、笈川さんは学習者に寄り添うことで教師が教えるのではなく、生徒とともに授業を作っていくといった状況が目に浮かびました。
元芸人という経歴を活かして、日本語を教える際にも「話の組み立て方」「人前で緊張しないで話す方法」を生徒たちに伝授しているそう。楽しく笑える授業の中で、自然に生徒たちも日本語を身に付けていく姿は、日本語教師を目指す私にとっても理想的だなと感じます。
これからの夢
笈川さんには、これからの夢があるそうです。
「本当は、日本語教育機関のある国全てを回りたいという夢がある」。でも、今の望みはそれではない。(中略)
「特訓コースで200人を相手にする対話授業をやっているが、終了後にアンケートを取ると、毎回7%くらいの学生は私の思い通りに上達していない。今のやり方で、全員を上手にできていない……。どうすればいいのかと悩んでいる」
(Newsweekjapan より)
中国で10日間の特訓コースを提供しながら、10大学で客員教授として集中講義を受け持ち、講演会や授業のため中国内外を飛び回っている笈川さん。
「全員の日本語を上手にする」という、一見無謀な挑戦とも思えることに彼はチャレンジしているそうです。
日本語教師となれば、関わっていくのはいつも「目の前にいる生徒」。
初心を忘れず謙虚に仕事に取り組む姿勢に、私も自分の仕事を振り返ってみないといけないなと思わされました。