日本語教師を目指す方にとって、養成講座選びで重要なのは実技授業の充実度です。
実際、どのスクールでも「実技授業が充実!」「実践に強い!」などと書かれていることも多く、どのスクールを選ぶか迷ってしまいますよね。
そこで今回、420時間コースの実技授業について「どんなポイントをチェックしておくべきか」「どのスクールが実技に強いか」を調べてみました!
実技が充実した養成スクールとは?
「実技授業が重要!」とわかっていても、実際に各スクールのどんなところを比較すれば良いかわからないですよね。
そこで、実技が充実したスクールを選ぶためのポイントを3つご紹介します。
チェックポイントは「質」「ボリューム」「形態」
実技授業の充実度を図るためのポイントは、質・ボリューム・形態の3つです。
授業の質
どんなに模擬授業の回数が多くても、質の悪い授業となれば意味がありませんよね。
どのスクールも、実際にどんな実技授業を行っているのかやアピールポイントをサイトに掲載しています。
回数も大切ですが、「自分がどんなスキルを身につけられるのか」という視点も忘れずに授業内容もチェックしておきましょう。
ボリューム
とはいえ、やはり教壇に立つ回数が数回だと実践力は身につきません。ある程度の実技回数も確認しておきましょう。
また、回数の他にも1人あたりの実技時間も大切です。全体では模擬授業が50回行われていても、1回の授業で数人しか教壇に立てないといったケースもあります。
ただし、スクールのサイトにはそこまで詳しく書いていないこともあるので、スクール見学や問い合わせなどで詳しく聞いてみることをオススメします。
授業形態
最後は授業形態です。授業案内等には、よく「模擬授業・実技」などと書いてありますが、実は「どのような形態で行われているのか」も重要なポイント。例えば、大人数のクラスのため、5つのグループに分かれて1人が授業をするといった方法と、留学生が実際に生徒となり皆の前で授業をするとでは、緊張感も実践力の鍛え方も大きく変わってくるはずです。
実技授業も、できるだけ就職後に近い形で実践力を積めるスクールを選ぶのが良いでしょう。
有名スクールの実技の実態
今回は「ヒューマンアカデミー」「KEC」「東京中央日本語学院(TCJ)」の3校を選び、実技授業についてまとめてみました!
ヒューマンアカデミー
まずは、ヒューマンアカデミーの実技授業についてです。
- 質:校舎によって異なる
- ボリューム:4回ほど(一人30~40分)
- 形態:グループワークの一貫
一番気になったのは、授業の質が校舎によって異なること。これは口コミではなく、実際にヒューマンアカデミーのWEBサイトに掲載されていました。
また、有名なスクールだけあって、1クラスの人数が多いのも気になるところ。色んな人の授業を見られるのはメリットですが、必然的に自分の実践時間は少なくなってしまいそうです。
学習の総仕上げとなる教育実習では、多国籍の外国人生徒を相手に本格的な模擬授業を実施。教案・教材からすべて自分たちで作る密度の濃い模擬授業で、日本語教育の現場で求められる判断力、対応力、柔軟性を習得します。
(WEBサイト より)
KEC
KECの実技授業についても見てみましょう。
- 質:指導経験豊富な教師の授業
- ボリューム:50回(実際は30回前後で一人5~8分程度)
- 形態:少人数制
少人数制をアピールポイントとしているKECは、実技に力を入れていることでも有名です。しかし、実際のところ現在は回数も少なくなり、1人あたりの時間も大幅に減っているそう。
一般的な養成講座(大学も含む)では、1人の受講生が演習・実習を体験できる回数は2回~4回程度です。KECは、現場で通用する実践力養成には最低50回以上の演習・実習が必須と考えます。「1クラス12名制」と連動した独自の指導システムで、10人中10人全員に実力養成を保証しています。
(WEBサイト より)
TCJ
最後は、TCJの実技授業です。
- 質:本格的で実力が身につく内容
- ボリューム:10回(一人30~40分)
- 形態:一人一人順番に教壇に立つスタイル
「実践力のTCJ」ならではの実践的な授業で、教科書だけでは得られない教え方のポイントまで学べるカリキュラムです。
先生からのアドバイスをもとに、受講生同士による模擬授業を何度も繰り返すことで、教えた経験がない方でも自信を持って教壇に立てるレベルまで仕上げていきます。
(WEBサイト より)
回数はKECより少ないものの、1人あたりの実践時間が非常に長いのがTCJの授業。
実力が身につく分、準備が相当大変だったという口コミもよく見かけますが、その分将来は安心して教壇に立つことが出来そうです。
以上、養成スクールの実技授業の重要性についてお伝えしてきました。
皆さんのスクール選びの参考になれば嬉しいです。