日本語教師に必要なスキルシリーズ、今回は「自己肯定感」です。
「自己肯定感って何?」
「日本語教師に自己肯定感って必要?」
自分を肯定するのは難しいと感じる方も多いかもしれません。
今回は、自己肯定感とは何か、自己肯定感のチェック方法をまとめました!
「自己肯定感」とは?
定義
自己肯定感とは「自らの在り方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情」を意味する言葉です。
「自己肯定感が低い人」「子どもの自己肯定感を高めよう!」といった言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
内閣府の発表によると、日本人は自己肯定感が低いと言われており、他国に比べて「自分に満足している」と感じている若者が少ないことがわかっています。
「自己肯定感」が表れる場面
では、自己肯定感はどのような場面で表れるのか考えてみましょう。
先生と生徒が卒業後の進路について話をしています。
教師
生徒A
生徒B
生徒C
3人の生徒のうち、最も自己肯定感が高いのは誰でしょうか。
コメントからわかる3人の感情は以下の通りです。
- Aさん:他人と比較し、優位に立ちたがる
- Bさん:自分に自信がない
- Cさん:挑戦する気持ちがなく、無関心
一見、自分に自信があるように見える生徒もいますが、実は全員が自己肯定感が低い状態にあります。
自己肯定感はあくまで「自分を肯定できるか」がポイント。
他人と比較し無理に優位に立とうとすることや、何もしない状態でいるのとは少し違います。
日本語教師における「自己肯定感」
日本語教師の「自己肯定感」が必要な場面
日本語教師にとって、自己肯定感が必要な場面はあるのでしょうか。
- 資格取得の勉強中
- 就職先の選び方
- 教師になってからの教師・生徒との会話
日本語教師にも自己肯定感を高めていく努力が必要です。
日本語教師を目指すなら、資格取得に向けた勉強が必要でしょう。
その中で「自分は受からないかも」「どうしてあの人はいつも成績が良いの?」と考えていることは、自己肯定感が低くなってしまっている証拠。
就職先を選ぶときも同じです。
誰かと比べるのではなく、自分にはどんな長所があるのか考えてみる。自分にまだ足りないと思うことがあれば「どうすればもっと良くなるだろう?」と考えて努力することで、頑張った自分を認め自己肯定感も高まっていきます。
日本語教師になってからは、外国人との会話も増えるでしょう。
「伝わらない」「文化が違う」「職場に慣れない」
そんな状況で、「自分にもできる!」と思い続けながら、教師として成長していける土台を整えなくてはいけません。
「自己肯定感」があるかチェックしてみよう!
今回は、以下の3つのポイントで自分の自己肯定感をチェックしてみましょう。
- 自分のことが好き?
- 挑戦・頑張っていることはありますか?
- 家族・友人・同僚に自分の意見を言える?
自分のことが好き?
自己肯定感の一番の基準は、自分自身を好きだと思うかです。
ただし、これはナルシストという意味ではありません。本当の自分をきちんと知り、長所や自慢できるところだけでなく、短所や失敗を含めて自分を認められている状態であることが大切です。
挑戦・頑張っていることはありますか?
自己肯定感が高い人は、行動力がある人が多いです。
「失敗するかもしれないけどやってみよう」
「きっと自分にならできる」
「やってみることで得られるものがあるかもしれない」
そんな前向きな考えで次々に新しい挑戦をしていますか?
YESと答えられる方は、自己肯定感が高いと言えるでしょう。
家族・友人・同僚に自分の意見を言える?
また、自分のことは好きでも、他の人に自分の意見が言えない人は自己肯定感が低いかもしれません。
「自分は正しい。他の人が間違っている。」と、闇雲に自分を信じているだけでは自己肯定感が高いと言えません。
他人と自分を比べず、自分の意見をしっかり伝えて相手の意見を聞くことができるのが本当に自己肯定感が高い状態といえます。