「日本語教師と言えども、少しは英語力が必要なのでは?」
「教える相手は外国人。困ったときには英語で対応すべき?」
日本語教師になる前に、そんな不安を持つ方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、TOEICに焦点を当てて「日本語教師に求められるスコア」を調査してみました!
学習を始める前に意識したいポイントもまとめていますよ。
目次
1.TOEICとは?
まずは、簡単にTOEICについて解説していきます。
日本語教師には700点が必要とも言われるそうですが、気になるスコアについても見てみましょう!
TOEICの概要
TOEICには、現在「TOEIC Listening & Reading Test」「TOEIC Speaking & Writing Tests」など、様々なテストがありますが、一般的に「TOEICのスコア」と言われているのは前者の「Listening & Reading Test」です。
TOEICの概要は以下の通りです。
- 問題:全200問(リスニング・リーディング各100問)
- スコア:990点満点(リスニング・リーディング各495点満点)
- 開催時期:1年に10回程度(開催都市による)
試験はマークシート方式で、制限時間2時間行われます。
私が初めて受けたときには「(全然わからないのに)長い・・・辛い・・・」という印象でした。笑
ある程度問題をこなせるようになった今では「制限時間が足りない!」と嘆いております。
日本語教師は700点が目安
TOEICで満点を目指す必要はありません。
日本語教師の目標スコアを調べてみると、「目標は700点」という声が多いようです。
できればTOEIC(トイック)はスコア700点以上、英検は2級以上を最低限クリアしておくよう、努めてください。
英語での一般的な日常会話能力や海外生活を始めるにあたっての最低限必要とされる英語力はおよそTOEIC700以上、英検2級以上が多く、またそれ以下でスコアや級が低くなるほど、同じレベルの方も多くなるので、資格としての希少価値は薄まっていきます。
(ジェグス・インターナショナル「日本語教師は英語力が必要ですか?」より)
とくに欧米圏では、英語をはじめ、その国の母語を使って日本語を指導する「間接法」が一般的となっているため、英語を使う場所であれば英語力が必要になります。
どの程度の英語力が求められるかは勤務先によって異なりますが、最低ラインとしてTOEIC700点程度となっていることが多いようです。
(Career Garden「日本語教師の英語力はどれくらい必要?」 より)
2.TOEIC学習を始める!その前に
TOEICについて理解が深まれば、あとは自分に合った学習法で勉強開始!
・・・と言いたいところですが、いくつか注意があります。
やみくもに参考書を購入したり、最初から目標スコアが高いと後々後悔することになるかも。
今からご紹介する3つのポイントを押さえておくのが良いかもしれません。
1.まずは現在地を知ることから
目標スコアを決めるために、最も大切なのが「今の自分のスコアを知ること」です。
「点数が低いと悲しいから、模試は少し勉強してから」
「英語が全くできないから、すぐに模試を受けても無駄」
そんな声もありますが、実は大間違いです。
自分が今わかること・わからないことを明確にしてから勉強を始めるのと、曖昧なまま始めるのでは学習効果にも大きく差が出ます。
現在地を知ることで、目標との差が明確になりスケジュールも立てやすくなりますよね。
2.目標はスモール・ステップで!
「日本語教師に必要なのは700点!来月の試験で目標達成する!」
もし、今300点以下の友人がこう言ったら、私は「まずは600点かな」と忠告します。
もちろん、目標を高く持つことでモチベーションが上がる人もいますが、いきなり倍以上のスコアを狙うのはハードルが高すぎる場合も。
「まずは500点で、次は700点」など、徐々にスコアを上げていくことで単なる知識の詰め込みではなく、使えるスキルとなって語学力もアップしていきますよ。
特に、7つのパートがあるTOEICは一度に全パートのスコアを上げようとすると、どれも中途半端になります(自分の経験談です)。
「できるところから少しずつ」
そんな気持ちでトライしてみてくださいね。
3.就職先が国内の場合は必須ではない
「絶対に国内就職して、日本で働き続ける!」
そんな方は、無理にTOEICスコアを取得する必要はありません。
生徒との授業外でのコミュニケーションなど役立つシーンはありますが、英語力がないと授業に大きな支障が出るということはありません。
反対に「先生は日本語しか話せないので、日本語で説明してみてください」と、生徒にとっては日本語を話すチャンスになることもあります。
もし、あなたのTOEIC学習の目的が「英語ができないと恥ずかしい」「日本語教師は英語が話せないとやっていけない」だとすれば、学習する必要はなし。
学習を始める前に「勉強をする目的」を振り返ってみるのも良いですね。